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ますます進むドライバーの高齢化 現状と対策について詳しく解説

コミュニティバス

2023/03/24

現在、タクシーやバスのドライバーの高齢化と不足が深刻な社会問題となっています。
新規人材確保が難しい状況が続き、運転手不足を理由にバス路線が減便・廃止される例も増えてきており、各自治体や事業所ではさまざまな対策が進められています。
この記事では、ドライバーの高齢化が進む現状とその原因、課題解決のためにどのような対策が行われているかを詳しく解説します。

 

進むドライバー高齢化の現状とは?

今、全国でバスやタクシーの事業者がドライバー不足と高齢化の問題に頭を悩ませています。
警視庁の運転免許統計によると、バスを運転するための大型二種免許取得者数が近年大幅な減少傾向にあることがわかります。
2021年の大型二種免許保有者数は824,732人で、20年前の1,191,554人と比較して、7割以下にまで落ち込んでいます。
さらに、2021年の大型二種免許保有者のうち65歳以上の割合は45.9%で、ほぼ半数に迫る状態となり、大型二種免許保有者の高齢化も進んでいます。
また、大型二種免許の新規交付件数は、2021年で6,562件と10年前に比べて約3分の1に減少しています。
これらのデータから、バスのドライバーとして働くことができる大型二種免許の保有者数が大きく減少していることに加え、高齢化が進んでいること。そして、新たにバスのドライバーを志望する大型二種免許の取得者も減っているということがわかります。
定年を迎え退職していく人数を補充することができず、多くの事業者がシニア世代に頼っており、ドライバー不足が年々深刻になっているのが現状です。

▼参考
警視庁「運転免許統計」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo.html

 

なぜドライバーが高齢化しているのか?

ドライバーが高齢化している根本的な理由は、ドライバーの働く環境が原因です。
他の業種に比べ、ドライバーの労働時間は長時間に渡ることが多く、にもかかわらず給料は安いという実態があります。
バスの運転手の勤務形態は交代制になっており、「早番」「遅番」などの早朝や深夜の勤務、土日祝日の勤務もあるなど、変則的な勤務になることも。
万全の状態で仕事に臨むために早朝勤務の前日は早く休む必要があるなど、さまざまな制約もあります。多くの乗客の命を預かるドライバーの仕事に、大きな重圧を感じることもあるでしょう。
さらに、2021年に関越道で起きた高速バス事故は、過酷な労働環境による運転手の睡眠不足が事故の原因で、7人が死亡、3人が重体、35人が重軽傷を負う惨事となり、この事件をきっかけにドライバーのイメージがより悪化することとなりました。
かつてはバスの運転手といえば、子どもたちが将来なりたい職業の上位にランクインしていましたが、低賃金で激務といった否定的な印象の影響で職業の魅力が乏しく、新たにドライバーを志望する若手が集まらないという状況が、ドライバー不足と高齢化に拍車をかけています。

 

ドライバーの高齢化への対策

では、こうした深刻な現状を打破するために、どのような解決策が必要なのでしょうか?
各事業者では、さまざまな対策を行い、退職者の抑制や新規人材確保に取り組んでいます。主な取組みについてご紹介します。

労働環境の改善

若い人材の採用につなげるために、過酷というイメージのあるドライバーの労働環境を改善する取り組みが行われています。
厚生労働省の委員会は、運転手の働き方を定めた告示について25年ぶりの見直し案をまとめ、勤務終了から次の勤務開始までの「休息時間」を現在の8時間以上から、11時間以上を努力義務として最低9時間は必ず確保すべきとしました。
告示を改正したうえで新しい働き方のルールが2024年度からスタートする予定で、国の告示に違反すると行政処分の対象になります。
さらに、各事業者でも早期正社員化や福利厚生の充実など、待遇改善にそれぞれ力を入れています。
新卒を積極的に採用し、大型二種の免許を取得していない応募者でも受け入れ、会社の費用で免許を取得できる制度を用意している企業もあります。

高齢ドライバーの安全運転をサポートするシステムの導入

高齢化が進むドライバーのために、運転しやすく安全を確保できるシステムを導入する事業者も増えています。
現在のバスは車両自体の安全性能が格段にアップしています。後方の安全確認ができるバックモニター、急ブレーキ時でも障害物を回避できる安全装置(ABS)が搭載され、オートマ化も進み、高齢や運転歴の浅いドライバーでも運転しやすく事故リスクが減少しています。
また、クラウド上で情報を共有できる車両管理システムを活用することで、GPSでバスの現在地や走行ルートなどのデータ分析が可能になります。
急加速や急ブレーキ、急ハンドルなどの危険運転の頻度や発生箇所なども確認でき、ドライバー1人ひとりの安全運転や、適切な運転指導もでき、高齢ドライバーでも未然の事故を防ぎ、安全運転推進につなげることができるでしょう。
リアルタイムで位置を把握することで、何度も確認の連絡を受ける必要もなくなり、ドライバーの負荷も軽減できます。

危険運転を減らし事故を防ぐ、位置情報通知システム「モークル」

運転診断を取り入れ、危険運転を減らし安全運行を確保したいという際に、おすすめなのが、ドラレコ搭載の位置情報通知システム「MOQUL(モークル)」です。
専用のアプリなどをインストールする必要はなく、普段利用しているLINEを使用し、簡単操作ですぐに利用できるのが最大の特徴。
「今どこ?」ボタンをタップするだけで、送迎バスの位置情報を取得でき、リアルタイムで送迎バスの現在位置を正確に知ることが可能です。
「モークル」には、パイオニア製の運行管理システム「ビークルアシスト」が標準装備されており、ドライブレコーダーでの運転診断機能も搭載されています。
急ブレーキ・急ハンドルなどの事故につながる危険運転時には、音声と画面の表示でドライバーに警告。危険運転の映像20秒間をドラレコから自動送信するとともに、危険運転の回数を記録・分析し、各ドライバーの運転診断ができるので、適切な運転指導にも役立ちます。
また、地図上に表示される危険運転が発生した場所を共有することで、未来の事故防止に繋がります。

万が一の事故の際も、鮮明な動画をオンラインで自動送信できるので、事務所に居ながらにして、現場の情報を確実に把握でき、迅速な対応ができます。
利用者の満足度を高めつつ、運転診断で事故・危険運転を防止し安全運行を確保できる「モークル」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

「MOQUL(モークル)」について詳しくはこちら
https://moqul.net/

 

まとめ

  • 大型二種免許取得者数が減っており、新たに志望する若手も少なくドライバー不足が深刻
  • ドライバー不足の原因は、長時間で不規則勤務にもかかわらず低賃金という過酷な環境
  • 高齢化対策のために、労働環境の改善や安全運転サポートシステムの導入などが進んでいる
  • 高齢ドライバーの危険運転の減少と安全運転のために「モークル」の導入も効果的
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