登降園管理システムとは?メリットや導入のポイントを解説
幼稚園、保育園運営
2022/10/14
ICT化が進む保育現場の中で、園児の安全管理のために注目度が高まっているのが「登降園管理システム」です。
タブレットやICカードを使い、園児の登降園時間を自動で記録することができるシステムのことで、これまで手書きなどのアナログな方法で行われることが多くありましたが、一斉に登降園をした場合に、混雑からミスが発生しやすく、大きなトラブルにつながることも問題視されていました。
登降園管理システムを活用すれば、登降園時間の管理がスムーズになり、保育業務の大幅な効率化につながります。
今回の記事では、「登降園管理システム」のメリットやシステム導入時に確認しておきたいポイントなどを解説。おすすめの保育ICTシステムもご紹介します。
登降園管理システムとは
「登降園管理システム」とは、タブレットやICカードを使うことで、園児の登園・降園時間や出欠を管理するシステムのことです。保育ICTシステムの機能の一つとして搭載されているものが一般的です。
打刻時間を手書きで記入・集計する手間を省くことができ、保育業務の効率アップが実現できます。
これまで、幼稚園や保育園の登降園管理は、時間を手書きで記入したりタイムカードを使ったりと、アナログな方法で行われてきました。
しかし、多くの園児が一斉に登降園をする時間帯などには、混雑などが原因で確認ミスが起こりやすく、出席や欠席を正確に把握できない事態にもつながります。
2022年の9月には、静岡県牧之原市の認定こども園で3歳の女の子が送迎バスに置き去りにされ、死亡するという悲痛な事件が発生しました。この事件の原因の1つとして、亡くなった園児の欠席確認を怠ったことが挙げられています。
これを受け、各園でのチェック体制も強化される傾向にあり、園児の安全管理を目的として登降園管理システムの重要性も高まっています。
登降園管理システムを導入するメリットとは
登降園管理システムの導入には、多くのメリットがあります。システム導入時には各園でその利点が活用できるかを見極めましょう。
主な3つのメリットを、それぞれ詳しく解説していきます。
メリット1: 登降園時間の記入がスムーズに
まず大きなメリットが、登降園時間の管理がスムーズになることです。
ICTシステムを使い登降園打刻を行うことで、手書きで記録したり口頭で伝達する手間がなくなり、保育士の業務負担を大幅に減らすことができます。
手書きでの記録は、混雑する時間帯には記入漏れや記入間違いも多く、トラブルにつながってしまうこともあります。
登降園管理システムを導入することで、そのようなミスを防ぎ、正確な登降園時間の記録作成が可能です。
メリット2:出欠確認の電話対応が不要になる
一般的な登降園管理システムでは、欠席の連絡も保護者のアプリから通知することができます。
システムを利用しない場合、電話で欠席の連絡対応を行い、連絡がなく休んでいる園児には確認の電話も必要になります。出席状況はホワイトボードやノートに記入して、共有されることが多いようです。
特に、忙しい朝の時間帯には、園児の迎え入れを行いながら電話対応もこなす必要があり、その業務負担はかなり大きなものになります。
登降園管理システムを導入すれば、電話での出欠確認の手間を省くことができ、リアルタイムで正確な園児の出欠状況を職員全員が共有できます。
メリット3:保育料の計算ミスを防止することができる
平成27年4月から開始した「子ども・子育て支援制度」により、3つの認定区分に応じて保育料が設定され、延長保育などの計算も複雑なものになりました。
登降園管理システムを導入すれば、毎日の登降園打刻を自動で集計することができ、この集計データを利用して保育料も自動計算できるので、計算ミスを防ぐことが可能です。
ICT化していない場合は、登降園情報を請求業務や各種帳票の作成のために、各書類に転記するなど、保育料の計算には多くの時間と労力を必要とします。
登降園管理システムを利用することで、紙で計算していたものが自動的に集計でき、事務作業の大幅な効率化が可能になります。
▼参考
内閣府「子ども・子育て支援新制度について」
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/setsumei_p1.pdf
登降園管理システムの導入や活用の注意点
メリットが多い登降園管理システムですが、多くのシステムの中から園に合ったシステムを選ぶには、事前に確認しておくべきことがあります。
また、導入後もスムーズに活用できるように、注意しておきたいポイントをまとめました。
園に合うシステムを選び、打刻方法を周知しておく
保育園の登降園管理システムを選ぶ際には、タブレット端末にタッチしたりICカードを利用したりするなど、いくつかの方法があります。
どの方法で打刻を行うのか、それぞれの園にあったシステムを選択しましょう。
ICカードで行う場合、カード忘れや紛失の際には、代わりの打刻手段やどう対処するのかも周知しておく必要があります。
延長保育の時間設定ができるか確認を
多くの保育園には、通常保育時間の前後で園児を預かる「延長保育」があります。
延長保育にカウントされる時間は園によって異なるため、登降園管理システム導入の際には、任意で延長保育の時間設定ができるかどうかも事前に確認しておきましょう。
記録データを出力することが可能か
保育園には、園児の出欠状況を自治体に報告する業務もあります。
そのため、登降園管理システムを導入時には、登降園打刻時間などの記録データをシステム上で記録・管理するだけでなく、紙やPDFデータで出力できるかどうかの確認も必要です。
データ出力ができれば、自治体へ提出する帳票の作成や出席簿の作成などをスムーズに行うことができ、業務効率が大幅にアップします。
導入後のサポートは充実しているか
登降園管理システムを導入する際は、システムの使いやすさはもちろん、アフターサポートが充実しているかどうかも確認しておくと安心です。
システムを利用するのは、PCやIT機器に詳しい人ばかりではありません。
不慣れな保育士やスタッフも、簡単に操作できるわかりやすいシステムかどうか、不明な点があればすぐに問い合わせや対応が可能か、などをチェックしておきましょう。
保育ICTシステム「うぇぶさくら」で登降園管理をスムーズに
園児の登降園時間を簡単に、そして正確に記録できる「登降園管理システム」。その機能が搭載された保育ICTシステムの中でも、おすすめなのが「うぇぶさくら」です。
「うぇぶさくら」は保育園や幼稚園の先生たちの希望をすべて詰め込んで開発された、保育ICT化対応の保育管理システム。
園児の情報管理から職員の勤怠管理に至るまで、園の複雑な管理業務をWeb上で一元管理できます。
「うぇぶさくら」の登降園管理機能は、タッチパネルとICカードを利用。簡単操作で混雑する時間帯もスムーズに登降園対応ができます。きょうだい設定をしておけば、一人かざすとまとめて打刻も可能です。
オフライン打刻にも対応しており、インターネットがつながっていない状況でも登降園の打刻が可能で、園外に持ち出しても利用可能です。
管理画面では各クラスの登降園の状況を確認でき、出席簿や延長利用児童一覧など出したい情報を簡単に印刷することもできます。
また、コロナ禍にうれしい機能として、完全非接触型の登降園システム「ビーコン登降園」も登場。
画面をタッチしたり、カードをかざすことなくスマホで打刻ができる機能で、離れた場所から登録ができるので、玄関先で待つこともなく、よりスムーズな登降園が実現できます。
お迎え予定時間やお迎え予定者、検温記録などの備考登録もスマホで行えるので便利です。
同じく、非接触の登降園システム「QR登降園」も新搭載。iPadにコードをかざすだけで登降園打刻ができる機能です。こちらも、簡単操作で登降園対応を効率よく進めることができます。
他の機能とも連動させ、登降園をはじめすべての保育業務の大幅な効率化が期待できる、保育ICTシステム「うぇぶさくら」。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?
▼総合保育管理システム うぇぶさくら
https://web-sakura.jp/
https://moqul.net/contact
まとめ
- 「登降園管理システム」とは、タブレットやICカードを使い、登園・降園時間や出欠を管理するシステムのこと
- 導入することで、登降園時間の管理がスムーズになり出欠確認が不要になるなど多くのメリットが
- システム導入時には、打刻方法や延長保育の時間設定、データ出力ができるかなど事前に確認を
- 「うぇぶさくら」の登降園管理は簡単操作で業務効率アップを実現。非接触型システムも新登場