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スクールバスの導入について目的や問題点を詳しく解説

幼稚園、保育園運営

2023/02/03

近年、登下校時に交通事故に巻き込まれたり、登下校時をねらった不審者により犯行が起きたりしていることから、子どもの登下校時の安全確保に対する関心が急速に高まっています。
安全確保のために効果的な対策の一つとして国が推奨しているのが、スクールバスの導入です。
この記事では、スクールバス導入の目的や実際の普及率、スクールバス導入におけるさまざまな問題点などを解説。スクールバスの導入に合わせて活用を検討したい、バスの位置情報通知システムもご紹介します。

 

スクールバス導入の目的

一般的にスクールバスとは、児童や生徒などの通学に役立てることを主な目的として運行されるバスのことです。
スクールバス導入の目的としては、まずへき地における「通学支援」が挙げられます。
市町村合併や少子化の影響で、過疎地を中心に学校の統廃合が進む中、通学エリアが広くなり、遠距離通学をせざるを得ない児童たちのために導入される例が増加しています。

もう一つの大きな目的が、通学時の「安全確保」です。2021年6月には、千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5人が死傷するという痛ましい事故が発生しました。
このほか、犯罪などを含む登下校時の事件が増えていることをきっかけに、登下校中の児童の安全対策についての関心が急速に高まり、政府も対策に乗り出しています。

文部科学省では、平成14年度から学校安全の充実に総合的に取り組む「子ども安心プロジェクト」を推進。
通学路の安全を確保するために、集団登下校の実施、ボランティアによる見守り活動や保護者の同伴による登下校の実施などに加え、学校や地域の実情に合わせたスクールバスの活用も有効な対策として推奨し、安全確保対策の一つとして検討するよう求めています。

スクールバスの普及率

では、現在日本国内でスクールバスはどのくらいの割合で利用されているのでしょうか。
文部科学省の「国内におけるスクールバスの活用状況等調査報告」によると、スクールバスを導入しているのは、全自治体の 62.7%にあたる1,132自治体。
実際にスクールバスを活用している児童生徒は、全小中学生数の約1.7%の約18万人という結果が報告されています。
つまり、多くの市町村でスクールバスの導入は進んでいますが、それを活用している児童生徒数は少数にとどまっていることがわかります。
合わせて、導入している自治体の82%が専用スクールバスを、55%が路線バス等を活用し、それぞれの地域のニーズに合わせた運行をしていることも報告されています。

▼参考
文部科学省「国内におけるスクールバスの活用状況等調査報告」及び「諸外国におけるスクールバスの活用状況」について
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/soukou/soukou-magazine/mext-schoolbus0810.pdf

 

スクールバス導入における問題点

登下校時の安全確保ができ、遠方からの通学も支援できるスクールバスの導入ですが、運行を続けるためにはさまざまな問題点もあります。
大きな課題となるのが、コスト面の問題です。スクールバスを導入するためには、まず運行するバス車両を用意する必要があります。そのためには、バス購入費やバス保管場所整備費などの初期投資がかかります。
さらに、定期的に運行を継続するために、バス運転手などに支払う人件費に加え、ガソリン代などの燃料費や車両のメンテナンスにかかる維持費も必要です。
せっかくコストをかけてバスを準備しても、児童数が減少すると無駄になってしまう場合もあります。児童数の増減を反映し、バスの大きさや台数を適宜変えることができる運行システムを構築することも課題の一つです。

先ほども引用した文部科学省の「国内におけるスクールバスの活用状況等調査報告」では、スクールバスの運営経費は、年間約353億円と報告され、かなり大きな負担となっていることがわかります。
費用問題解決のために補助金制度も設けられています。
昭和29年に施行された「へき地教育振興法」では、へき地における児童生徒の遠距離通学(小学校4km以上、中学校6km以上)を緩和するためのスクールバスの導入に関しては、一定の基準を満たした場合にスクールバスの購入に際して国庫補助(1/2)が適用されると定められています。

また、運営費の地方交付税措置として、市町村合併などによる学校統合のため遠距離通学が必要になった児童生徒を対象とした、スクールバスの国庫補助も行われています。
それにともない各市町村では、自宅から学校までの遠距離を対象としたスクールバスの購入費について国庫補助制度を活用しています。

しかし、自宅から学校まで4km以上離れた児童が半数以上いなければ対象にならない、行政直営ではなく民間委託型の場合は対象にならないなど、国庫補助が可能なケースが限られるため、適用不可の場合にはバス運営が経済的に厳しい状況になると考えられます。
こうした場合に、既存の路線バスの活用など、限られた予算の中でどのようにスクールバスの運行を続けていくのかを検討していく必要があります。

スクールバスの位置情報をLINEで確認できる「モークル」

スクールバス導入の際に、合わせて検討したいのがバスの位置情報通知システム「MOQUL(モークル)」です。
「MOQUL(モークル)」は、リアルタイムでバスの現在位置を利用者へ通知でき、専用のアプリなどをインストールする必要はなく、普段利用しているLINEを使用し、シンプルな操作で利用できるのが大きな特徴。
スクールバスのほか、幼稚園・保育園、自動車学校、介護福祉施設、地域のコミュニティバス・社員送迎バスなど、さまざまな施設でも採用されています。
「今どこ?」ボタンをタップするだけの簡単操作で15秒ごとのスクールバス位置情報が表示されるので、小学生にも使いやすい仕様。
毎日の通学時に、「まだバスが来ないな…」とイライラすることもなく、大雨や強風、猛暑など悪天候の日にも外で長時間待つ負担を軽減できます。

また、パイオニア製ドライブレコーダーが搭載され、運行状況データを自動的に可視化し、簡単に把握することが可能。
急ブレーキや急ハンドルなど運転手の危険な運転をチェックし、注意喚起ができ、客観的な記録・分析から運転手自身では気が付かなった運転のクセにも気が付くことができます。
スクールバスが万が一事故に遭った場合にも、最新のテレマティクスを使って鮮明な映像をドライブレコーダーから自動送信。現場の情報を確実に把握でき、迅速な対応ができるので安心です。
スクールバスの運行の際にも大きなメリットがあり、利用する児童たちや保護者の満足度も向上できる「MOQUL(モークル)」。
スクールバスの導入とともに、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。

「MOQUL(モークル)」について詳しくはこちら
https://moqul.net/

 

まとめ

  • スクールバス導入の目的は、へき地における「通学支援」と通学時の「安全確保」
  • 多くの市町村でスクールバスの導入が進むが、活用している児童は少数にとどまっている
  • 初期投資が必要な点や運行継続にかかるコストなど、導入にはさまざまな問題も
  • バスの位置情報通知システムを合わせて活用することで、児童や保護者の満足度もアップできる
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