運行管理システムでどんなことができる?運転手の能力向上につながる活用法も紹介
お役立ち情報
2023/06/02
リアルタイムで運行状況を把握することができ、活用することで大幅な業務効率化が実現できる「運行管理システム」。
運行業務を円滑に進めるための機能に加え、危険運転を警告したり運転傾向を分析できる機能が搭載されているシステムもあり、ドライバーの能力や安全運転意識の向上、事故防止に大きな効果が期待できます。
この記事では、運行管理システムの基本機能やさまざまな機能を活用することで運転診断や適切な安全指導、安全運行を支援できることなどを詳しく解説。運転診断機能を搭載した、位置情報通知システムもご紹介します。
運行管理システムでできること
「運行管理システム」とは、運行状況の管理や車両の動態管理を行うシステムのことです。
GPSによる位置情報や車両に搭載したカメラで記録した映像などの情報を利用して、車両の管理や安全運行のサポートなどが可能です。
運行管理システムには多くの機能が搭載されており、大きく分けて以下の5つの基本機能があります。
運行管理機能
データベースを元に、効率的で正確な運行計画を作成できる機能です。多くのデータを参考に考案する運行計画作成は手間のかかる作業ですが、業務負担を大幅に削減できます。
配車管理機能
シミュレーションにより合理的な配車を管理する機能です。
トラックやバスなどの適切な配車台数を算出し、ドライバーを最小限に抑えることでコストの削減にもつながります。
動態管理
車両やドライバーの位置情報をリアルタイムに把握し、記録して管理できる機能です。
渋滞などが発生しても別のルートをすぐに指示できるなど、管理者とドライバー間のコミュニケーションもスムーズになり、電話の頻度を減らすことで業務効率化も実現。
他の技術を組み合わせることで、位置に加え時間や車両の状態等の情報を一元管理することも可能です。
運転診断・安全運転管理機能
ドライバーの運転特性やクセを把握・診断し、適切な安全運転指導ができる機能です。
急ブレーキや急ハンドル、居眠り運転など運転状況から危険を検知し、ドライバーと管理者に知らせる機能もあり、管理者もリアルタイムで危険運転の状況を把握できます。
万が一事故が発生してしまうと、会社の信用度も低下してしまいます。社会的に安全対策が求められる中、事故防止やドライバーの安全運転意識向上にも効果的な機能です。
日報・レポート作成機能
出発地や目的地、走行距離などを自動的に取得でき、運転日報などを短時間で作成できる機能です。
システム上で管理されているさまざまな情報・データを分析し、分析結果をレポートにまとめることもでき、業務の見直しや経営改善の資料として活用できます。
運転状況を評価しドライバーの能力向上に
ドライバー自身が安全運転をしていると思っていても、利用する側から見ると危険を感じる、という場面もあるのではないでしょうか?
「いつも時刻表通りです」「運転中はスマホを見ていません」、と説明していても実際にその通りなのかな?と疑問を感じることもあるでしょう。
先ほど紹介した運行管理システムの基本機能の中でも、ドライバーの能力向上に効果的なのが運転傾向を客観的に診断・分析・記録する、運転診断・安全運転管理機能です。
例えば、一般道を制限速度の時速60km以下で走行しているか、急ブレーキや急ハンドルはしていないか、居眠りやわき見運転をしていないか、などの事故につながる危険運転に関するデータをドライブレコーダーに記録し、結果を点数で評価できます。
危険な運転を察知するごとに、満点の状態から点数が引かれていく「減点方式」のほか、通常の運転もチェックし、危険な運転を減点するだけでなく、穏やかで丁寧な運転は加点することによって、総合的に点数を算出する「加減点方式」などの診断方法があります。
これらを分析することで、ドライバーごとの運転技術や運転傾向、自身でも気づいていないようなクセを分析することができ、1人ひとりに合わせた運転改善のアドバイスや安全運転の啓発に役立てることができます。
運転状況を定期的に評価し、適切な指導を継続的に行うことで、ドライバーの能力向上につなげることが可能です。
安全運転教育やトレーニングにも活用可能
運行管理システムで得られたデータをもとに、継続的にドライバーの運転能力や適性を把握しておくことで、安全運転の意識や知識が高められます。
運転状況の評価や運転改善のアドバイスのデータを企業全体で共有することで、安全運転教育や交通安全トレーニングに活用することもできるでしょう。
例えば、全ドライバーのデータ統計から、運行ルートの中でも多くのドライバーが急ブレーキをかけてしまうような危険な運転や危険な状況が起こりがちな場所をピックアップし、運行ルートの中でヒヤリ・ハット体験を自社内で共有することも安全運行の確保に効果的です。
安全運転意識の向上と事故防止効果も
運転診断は、テキストによるセルフチェックでも行うことはできますが、どうしても主観が入ってしまい「できているはず」と判断し、正確な判定ができない可能性があります。
その点、運行管理システムを活用した運転診断は、自動で判定を行うため、無意識のうちに行っている危険運転や違反についても、ムラの無い公平な評価をすることができます。
運行管理システムのデータを元により効果的な安全指導が可能になれば、経験と勘を頼りにした従来のアドバイスでは実現が難しかった安全運転意識やモチベーション向上につなげることができます。
危険運転が起こりやすい箇所を把握し、地図上でマークして周知徹底すれば、事故リスクをさらに減らすこともできます。
事故のリスクを見える化し、事実とデータに基づいてドライバーを教育・評価できる環境づくりは、未然の事故防止にも非常に効果的だと考えられます。
「モークル」はビークルアシスト搭載で安全運転をサポート
運転手の能力向上や事故防止に効果的な運行管理システムを導入したいと考える方に、おすすめなのが、ドラレコ搭載の位置情報通知システム「MOQUL(モークル)」です。
専用のアプリなどをインストールする必要はなく、普段利用しているLINEを使用し、簡単操作ですぐに利用できるのが最大の特徴。
「今どこ?」ボタンをタップするだけで、送迎バスの位置情報を取得でき、リアルタイムで送迎バスの現在位置を正確に知ることが可能です。
「MOQUL(モークル)」には、パイオニア製のクラウド型運行管理システム「ビークルアシスト」が標準装備されており、ドライブレコーダーでの運転診断・危険運転警告機能も搭載されています。
急ブレーキ・急ハンドルなどの事故につながる危険運転時には、音声と画面の表示でドライバーに警告。すぐに警告することで、ドライバーが緊張感を持って運転することができます。
また、事故につながる危険運転を点数化でき、各ドライバーの運転診断ができるので、適切な運転指導にも役立ちます。
利用者の満足度を高めつつ、運転診断もできる運行管理システムで安全運転を支援できる「モークル」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
▼モークルの運行管理・ドラレコ機能を詳しく見る
https://moqul.net/reason#tcs
まとめ
- 「運行管理システム」とは、運行状況の管理や車両の動態管理を行うシステムのこと
- 運転傾向を客観的に診断・分析・記録することで、ドライバーの能力向上にもつながる
- 安全運転教育やトレーニングにも活用でき、未然の事故防止に効果的
- 位置情報通知システム「モークル」は、利用者の満足度を高めるとともに、運行管理システムで安全運転を支援できる
(執筆者:酒井 恭子)