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保育園を開業するなら!知っておくべき準備と流れを徹底解説

幼稚園、保育園運営

2021/11/26

待機児童が問題視されている昨今、保育園を新たに開業することは大きな社会貢献となります。
しかし経営を成功させるためには、乗り越えるべき多くの壁が存在するのも事実。
保育園を開業する前に知っておきたい準備や流れ、基礎知識をご紹介します。

「保育園落ちた日本死ね」で注目を集めた保育園不足問題

2016年に話題になった「保育園落ちた日本死ね」というブログは、当時流行語大賞にノミネートされるなど、保育園不足問題が大きく取り上げられるきっかけとなりました。
いまでは当たり前のように語られる保育園不足ですが、一体いつから不足するようになったのでしょうか。
そしてその背景には何があるのでしょうか。

保育園不足が始まったのは、2010年頃といわれています。
それまでの女性は専業主婦が多く、子どもを持ちながら働く女性の方が少数派でした。
しかし2010年頃から女性の社会進出が進み、働く女性が増えると同時に待機児童が生まれました。

深刻な状況から国は、平成29年11月に「子育て安心プラン」を発表。
平成30年度から遅くとも3年間で全国の待機児童を解消すること、保育の受け皿を整備し女性の就業率を80%にすることなどを宣言しました。
国の積極的な取り組みにより1年目(平成30年度)及び2年目(令和元年度)の保育の受け皿拡大量*は、市区町村分で約16.4万人分、企業主導型保育事業で約3.7万人分の合計約20.0万人となりました。
また令和2年4月における待機児童数が平成31年4月から約4000人減少するなど、少しずつではありながら着実に待機児童は解消しています。

* 企業主導型保育事業の整備予定量には、2017年度末までの前倒し分(9,703人)を含む。

しかしながら保育園を新設しても申し込みが上回るといった需要と供給のアンバランス、保育園の用地や保育士が不足するといった問題は依然として立ちはだかっています。
表向きにカウントされていない「隠れ待機児童」も多く存在し、いつでも預けて働ける環境はまだまだ程遠いのが実情です。

▼参考
厚生労働省 保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)及び「子育て安心プラン」集計結果を公表厚生労働省 ②保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)<資料1~7> .xlsx

保育施設の種類

保育園経営を考える時にまず決めなくてはならないのが、保育施設の種類。
近年では多様化する保護者のニーズに合わせ、様々な種類の保育施設が運営されています。
保育施設を経営するうえで知っておくべき、保育施設の種類を解説します。

認可保育所

認可保育所とは、施設の広さや保育士の人数など国の定めた厳しい基準をクリアし、都道府県知事の認可を受けた施設のことです。
国からの補助金があるので安定した経営が期待できますが、一方でその厳しい基準により柔軟な経営ができないという側面もあります。
保育時間は8~11時間と決められており、入所できるのは0歳から就学前までの「保育を必要とする乳幼児」が対象。
申し込みは自治体ごとに選考が行われ、保育料は保護者の収入により決定されます(3歳から5歳は無償)。
認可保育所の区分には、公立、私立、小規模保育、認定こども園などがあります。

認可外保育所

国の定めた基準を満たしていない、認可保育施設以外の保育所を指します。
国の基準は満たしていないものの、自治体が定めた要綱に基づき運営され定期的に自治体の立ち入り調査も行われます。
認可保育所に比べると運営基準は緩やかなので、長時間保育や夜間保育といった保護者の多様なニーズに対応できるメリットがあります。
一方、国の定める基準は満たしていないので、国からの補助金はありません。
しかし自治体によっては自治体独自の基準をクリアしていれば補助金が支給されることも。
入園は園に直接申し込む方法で、保育料は園によって独自に設定されています。
認可外保育所の区分には、企業型保育所、院内保育所、ベビーホテルなどがあります。

保育園開業のメリットデメリット

保育園を開業するには、特別な資格や経験は必要ありません。
そのため誰でも開業することができますが、デメリットもあります。
「認可」か「認可外」かによってもメリット・デメリットは変わってくるので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

メリット

  • 保育園の経営に特別な資格はいらないので参入しやすい
  • 保育園は一度入園すれば、基本的には約3年在籍してくれるので経営が安定しやすい
  • 認可保育園の場合、国から補助金が出るので初期投資を抑えられる
  • 認可保育園であれば低金利での借入や自治体からの助成金を受けられる
  • 認可保育園の場合、入園する園児の割り振りを自治体で行ってくれるので、園の宣伝費がかからない(顧客を獲得しやすい)
  • 認可外保育園は国や自治体の厳しい審査基準がないので、自由な方針の園が作れる
  • 通常の預かり保育のほかにも、延長保育・一時預かりなどのニーズから利益確保ができる
  • 待機児童の解消、働く女性のサポートとして社会貢献になる

デメリット

  • 業界全体で保育士が不足しており保育士の確保が難しい
  • 保育士の働く環境整備・育成を怠ると離職を招いてしまう
  • 認可保育園の場合、国や自治体の定める基準をクリアするためにたくさんの時間や労力がかかる
  • 認可外保育園の場合、宣伝費をかけないと園児が集まらないこともある(経営が軌道に乗るまでに時間がかかる)
  • 保育園は信用が第一。悪い評判が広まると経営破綻することもある
  • 質の高い保育を提供するには、保育の深い知識が必要となる

保育園開業の流れと準備

保育園開業に向けての大まかな流れと、準備をご説明します。

流れ

  1. 保育園の種類、規模などを決める
  2. 自治体の担当者に相談、情報収集、物件を探す
  3. 不動産契約、開業手続き
  4. 内装工事
  5. 園児・職員の募集
  6. 開業

準備

開業資金を準備する。

初期費用は500~600万円程度を用意しておきましょう。
不動産費用がおそよ150~200万円、内装工事費用がおよそ100〜150万円、備品・消耗品費の用意が50〜70万円、広告費(ホームページの作成、SNS運用、チラシなど)が約20〜30万円かかります。
「認可保育園」であれば国からの補助金や自治体からの助成金を利用できるので、初期費用を抑えることができるでしょう。
また「認可外保育園」であっても企業主導型保育所、事業所内保育施設、院内保育所であれば補助金が使える制度もあります。
また事前の開業資金だけではなく、経営が軌道に乗るまでの運転資金も準備しておきましょう。
自己資金が足りない場合は、銀行などから融資を受けることもできます。

届け出先や内容を確認する

開業の手続は、「認可」か「認可外」かによって大きく異なります。
「認可保育園」は都道府県・市町村へ、「認可外保育園」は地方自治体へ届け出るので、それぞれの種類に合わせた概要をよく確認しておきましょう。

保育士の数は定められた基準より多く確保する

認可保育園における保育士数は、0歳児なら3人につき保育士1人、1~2歳児なら6人につき1人、3歳児なら20人につき1人、4歳児以上なら30人につき1人と定められています。
しかしこれはあくまでも最低ライン。
この基準では人手が足らないケースが多く、基準以上の保育士を確保するのが一般的です。
質の高い保育を提供するためにも、保育士は多く確保しておきましょう。

認可基準をよく確認する

「認可保育園」を設立する場合、認可基準をよく確認しておきましょう。
職員の人員配置や施設の広さ、保育所内の設備など、国の定める「児童福祉施設の設置と運営に関する運営に関する基準」を満たしている必要があります。
それに加え、それぞれの自治体が定める独自の基準も満たしていなければなりません。
保育の質を高く保つためにも必要な過程です。

保育園経営を成功させるための注意点

保育園の経営を軌道に乗せ安定させるには、何に気を付けたらよいのでしょうか。

明確な経営方針・事業計画・保育理念

まず大切なのは、明確な「経営方針」や「事業計画」を決めておくこと。
経営が軌道にのるまでは、分からないことや迷うことも多々あるでしょう。
そんなときに経営を見失わない指針が必要となります。
また「保育理念」や「保育方針」を職員みんなで共有することで、組織としての結束力が高まります。

ニーズに合わせた経営戦略

保育園では質の高い保育の提供だけではなく、経営を安定させ保育園を維持する経営戦略も必要となってきます。
「この曜日だけ」「この時間帯だけ預かってほしい」といった保護者のニーズに対応することで、通常の保育料だけではない収益の幅を広げることができます。

保育士の確保と育成

安定した経営を持続するためには、保育士の数の確保だけでなく育成まで力を入れることが大切です。
保育士の働きやすい環境を整備し研修などを行うことで、やりがいを感じられる職場づくりが実現できるでしょう。
職員の働きやすさは離職を防ぎ、安定した保育園の経営を支えます。

保育現場のICT化

保育士の働く環境改善の一環として、業務のICT化も注目されています。
システムを導入することで一人ひとりの業務負担を減らすことができ、保育士の離職を防ぐ効果的な一手となります。

保育業界の知識や経験がない場合、すぐに経営を軌道に乗せることは難しいかもしれません。
そんなときはフランチャイズやコンサルティングの利用を視野に入れるとよいでしょう。
保育業界に精通したプロフェッショナルのアドバイスにより、経営を軌道に乗せやすくなります。

保育士の声から生まれた一元管理システム「うぇぶさくら」

保育士の離職の原因はさまざまありますが、その一つに「業務量が多すぎる」ことが挙げられます。
複雑な事務作業に多くの時間を取られ、子どもと向き合う時間が十分に確保できていないという現実が多くあるようです。
そういった保育士たちの声を聴き、開発されたのがICTシステム「うぇぶさくら」。
「うぇぶさくら」では園における複雑な業務管理を、システムにより一括管理。
そのメニューは園児台帳や指導計画、登降園管理、保護者請求、事故・ヒヤリハット、職員出退勤管理、発達チェック、行事カレンダー、職員台帳管理、アレルギー管理、健康診断、職員シフト管理、連絡帳機能など、多岐にわたります。
職員同士がいつでも情報を確認できるので、引継ぎ漏れや確認ミスなどを防ぐことができます。
「うぇぶさくら」を導入することで、これまで手作業だった情報管理が効率化され大幅な時間削減が期待されます。
新たに生まれた時間で子どもたちと向き合うこともでき、保育士としてのやりがいやモチベーション向上につながるでしょう。
「うぇぶさくら」は、保育士たちの「こうだったら便利だな」を反映した、「みんなに優しい」「本当に必要なシステム」となっています。

子どもたちの笑顔のために

保育の仕事は責任の重さと同時に、子どもたちの成長を見守りともに成長できるやりがいの大きな仕事です。
保育士不足や待機児童など解決すべき問題は多くありますが、開業にあたりしっかりと準備をすることで、保育士にとっても子どもたちにとっても笑顔あふれる園になることを祈っています。

まとめ

  • 待機児童は解消されつつあるものの、いつでも子どもを預けて働ける環境には程遠いのが実情。
  • 認可保育所か認可外保育所で、保育園開業の手続きだけでなく、補助金のほか、メリット・デメリットも異なる。
  • ICTシステム「うぇぶさくら」を導入することで、これまで手作業だった情報管理が効率化され大幅な時間削減が期待される。
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