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送迎保育ステーションの高まる需要 メリット・デメリットを詳しく解説

幼稚園、保育園運営

2023/04/14

待機児童問題解消に向け、都市部などの駅前に開設されている「送迎保育ステーション」。
ステーションに子どもを送りとどければ、郊外の保育園への送迎が可能で、一時預かり施設としても活用できることから近年そのニーズが高まっています。
この記事では、送迎保育ステーションの需要が増えている背景や、送迎保育ステーションのメリット・デメリットを詳しく解説します。

 

送迎保育ステーションとは?

「送迎保育ステーション」とは、各保育施設への送迎と一時保育を行う小規模な保育施設のことです。
駅前などの利便性が高い場所に設置されている場合が多く、地域によっては 「駅前こどもステーション」「ステーション保育事業」 などという名称で呼ばれる場合もあります。
地域の実情に応じて行う保育サービスの1つで、運営するのは各自治体です。国が運営費の3分の1と施設整備費の一部を補助し、市区町村の負担を軽減します。

具体的な事業内容としては、郊外への複数の保育園へ専用バスで送迎し、朝保護者が送ってきてから園へ登園するまでの間や、夕方降園してから保護者が迎えに来るまでの間に一時預かりを行います。
アクセスしやすい駅前にあるため、共働きの保護者などが自身の通勤時間に合わせて子どもを送迎することが可能になります。仕事と子育ての両立に大きな後押しができる取り組みと言えるでしょう。
日中に未就学児の一時預かりを実施している施設もあり、子育て支援にも一役買っています。

需要の高まりを見せる送迎保育ステーション

現在、送迎保育ステーションを設置する自治体は増加しています。例えば、1都3県では以下の自治体が送迎保育ステーションの設置に取り組んでいます。

  • 東京都町田市、江東区・世田谷区
  • 神奈川県横浜市
  • 千葉県流山市・松戸市
  • 埼玉県三郷市・草加市など

このように、送迎保育ステーションのニーズが高まっている背景には、待機児童増加の問題があります。
特に都市部では、駅前などの利便性が高い保育園に人気が集中していました。その理由は、保護者が通勤の際に子どもの送迎をしやすいためです。
そのため、駅近くの保育園に入りたいという希望が通らず、多くの待機児童が発生している状況がありました。

しかし、都心部の駅前は土地にも余裕が少なく、新たな保育園を開設するのは非常に難しい状況です。一方、駅から離れた保育施設では、比較的定員に空きがあるということもあります。
送迎保育ステーションを設置することで、保護者の代わりに郊外の保育園へ子どもを送迎することが可能になり、空き定員のある保育施設に入園しやすくなりました。

また、仕事の勤務時間と保育園の開園時間が合わず、希望の施設への入園を諦めざるをえなかった保護者も、送迎保育ステーションを利用することで通園が可能になります。
さらに、厚生労働省によると、将来的には送迎保育ステーションから直接子どもの自宅や自宅近くの待機場所まで送迎することも検討しているようです。
これからも送迎保育ステーションの需要はますます高まっていくと考えられるでしょう。

▼参考
厚生労働省「保育課関係 多様な保育ニーズに対応した市区町村の取組に対する支援について」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000199267.pdf

送迎保育ステーションのメリット・デメリット

設置場所が全国的に増加し、待機児童対策としても期待が集まっている送迎保育ステーションですが、利用にはメリットとともにデメリットもあります。
どのようなメリットとデメリットがあるのか、詳しく解説します。

送迎保育ステーションのメリット

送迎保育ステーションを利用するメリットとしては、主に以下の2点が挙げられます。

預け先の保育園の選択肢の幅が広がる

送迎保育ステーションが利用できれば、保護者は子どもを預ける保育園の選択肢の幅を広げることができます。
通常の園選びは、自宅近くや勤務先の近隣など、送迎しやすいエリアから選択することが多く、保育施設の数は限られてしまいます。
しかし、送迎保育ステーションから保育園への送迎が可能になれば、少し遠方にある保育施設など、通勤の経路や時間によっては選択肢に入れられなかった園にも子どもを預けることができます。
駅前では難しい自然豊かな地区まで送迎をしてくれるので、のびのびと保育してもらえるのがうれしいと考える方もいるでしょう。
駅前などの交通の便がよいエリアの保育施設への入園希望が集中する状況を改善し、比較的定員に空きがあるエリアにも登園を促すことで、待機児童の減少にもつながります。
社会復帰を考え預け先を探す保護者にとって、選択肢が広がることは大きなメリットと言えます。

保護者の負担を減らすことができる

送迎保育ステーションの利用が可能になると、最寄りの駅や通勤経路の駅に設置された施設に子どもを預けることができます。
自宅から遠く離れた保育園に入園させた場合も、わざわざ毎日園まで送り迎えをする必要がなくなり、保護者の負担を大幅に減らすことができます。
また、都市部では車を所有せず公共交通機関を利用して通勤している方も多く、駅前に送迎保育ステーションがあると便利だと感じる家庭も多いのではないでしょうか。
仕事と育児の両立がしやすくなり、送迎時間の短縮にもつながることも送迎保育ステーションのメリットです。

送迎保育ステーションのデメリット

一方、送迎保育ステーションを利用するデメリットとして考えられるのは以下の2点です。

バスでの登園に関する不安

送迎保育ステーションから保育園までは、専用バスで登降園をすることになります。
さらに、送迎保育ステーションから園までの移動時間を考えると、子どもたちがステーションに預けられる時間は朝は早く、夜は遅くなる傾向にあり、必然的に子どもたちの負担は大きくなります。
送迎ルートによっては、長時間バスに乗ることもあり、乗り物酔いなど体調の変化に不安を抱く保護者の方もいるかもしれません。
また遠方までバスで往復する関係上、通常よりも交通事故などのトラブルに巻き込まれる可能性も高くなるのはデメリットと言えるでしょう。

保護者と保育園間で連携不足に

送迎保育ステーションを利用する場合、保護者が保育園まで足を運ぶわけではないので、毎日顔を合わせるのは送迎ステーションのスタッフのみになります。
そのため、通園している保育施設の保育士や職員とは直接やり取りする機会が大幅に減ってしまい、保護者と保育園の連携が不足してしまうことがあります。
通常であれば、登園時に子どもの体調を伝えたり、降園時にその日の様子を雑談なども交えて聞くこともあるでしょう。
それができない状況では、子どもに関する情報や行事の確認などが不十分になるため、連絡帳を使った意思疎通や時には電話を使ってやり取りするなど、連携不足を補う工夫が非常に大切になります。

 

送迎バスの位置情報システム「モークル」で利用者に更なる安心感を

送迎保育ステーションから保育施設間の送迎は、専用バスが使われることが多いですが、スタッフ以外は子どもだけの乗車となり、不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
そんな時にも、バス利用の安心感を高められるのが、位置情報LINE通知システム「MOQUL(モークル)」です。
幼稚園・保育園のほか、自動車学校、介護福祉施設、地域のコミュニティバス・社員送迎バスなど、様々な施設で利用され、導入件数も増加しています。

「MOQUL(モークル)」には、パイオニアの運行管理システム「ビークルアシスト」が標準装備されており、事故防止効果のあるさまざまな機能を利用することが可能。
ドライバーの運転診断機能は、急ブレーキや急ハンドル、速度超過など、事故につながる危険運転を点数化し、運転傾向を分析することで安全運行の確保につなげることができます。
危険運転の警告機能は、危険運転があった時、ドラレコが音声と画面の表示でドライバーに警告します。ドライバーが緊張感を持って運転することができるため、事故防止にも効果的です。

送迎を待つ保護者にとっても便利な機能が多くあります。「MOQUL(モークル)」は、専用のアプリなどをインストールする必要がなく、LINEを使用した簡単操作でバスの現在位置を正確に知ることができます。
「バスがいつ到着するのかわからない」という不安を軽減し、待ち時間も有効活用できて利用者満足度の向上につながるでしょう。
子どもたちが利用する送迎バスの安心感を高め、リアルタイムでの位置情報確認で利用者満足度もアップさせてくれる位置情報LINE通知システム「MOQUL(モークル)」。
送迎保育ステーションからの送迎バスに、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?

「MOQUL(モークル)」について詳しくはこちら
https://moqul.net/
 

まとめ

  • 「送迎保育ステーション」とは、各保育施設への送迎と一時保育を行う保育施設のこと
  • 待機児童増加の問題解決に効果的なため、現在送迎保育ステーションの需要が高まっている
  • 送迎保育ステーションのメリットは、園選択の幅が広がることや保護者の負担が減ること
  • 一方、デメリットとしてはバス登園に不安を感じる保護者が多いことや園と連携不足になる可能性が挙げられる

(執筆者:酒井 恭子)

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