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保育園の健康診断の検査項目とは?事前準備や結果共有のポイントを解説

幼稚園、保育園運営

2022/08/26

保育所保育指針にも記載されているように、保育園では定期的に園児の健康診断が行われます。
健康診断はなぜ実施され、どのような内容を調べるのでしょうか。
本記事では保育園での健康診断のねらいや内容、実施前後のポイントについて解説します。

保育園の健康診断のねらいとは?

子どもの生命と心の安定が保たれ、健やかな生活が確立されることは、日々の保育の基本と言われています。
健康診断を実施するねらいには、保育と子どもの2つの側面があります。

保育面でのねらい

  • 子どもの健康状態や発育・発達状態を的確に把握することで、子どもへの適切な関わり方や配慮を検討する
  • 慢性疾患や障害、不適切な養育などを早期発見して必要な支援につなげる
  • 保育所全体の子どもの疾病の発生状況を把握し、早期の疾病予防策の立案に役立てる

子どもたちへのねらい

  • 自分の身体の成長や発達に関心をもつ
  • 健康の大切さを知り、健康の保持と増進のための適切な行動がとれるようになる

保育園における健康診断の実施義務と種類

保育園では健康診断の実施は義務付けられています。
健康診断を実施する根拠や内容は法令や規則にて確認できます。

実施義務

保育園での健康診断の実施は「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第十二条が法的根拠です。
「学校保健安全法(昭和三十三年法律第五十六号)」に規定する健康診断に準じて実施すると定められています。
健康診断を実施するのは各園が設置している嘱託医です。
嘱託医は職員配置基準により設置が求められており、原則として歯科医も嘱託医となります。

健康診断の種類

学校保健安全法に規定されている健康診断は次の3種類です。

入園時健康診断

入園して1ヵ月以内に行う健康診断で、集団保育で支障がないか確認することが目的です。
入園直後ということもあり、基本的には保護者同伴となります。
入園時に提出された健康の記録を基に、身体発育、運動機能、ことばの発達状況を確認します。

定期健康診断

定期的に健康状態や身体の発育をチェックするとともに、運動機能や精神面での発達について評価を行い、保育生活の中で留意すべき問題があるかどうか確認します。
内科健診、歯科健診は年2回の実施が義務付けられています。
前期健診は6月30日までに、後期健診は通常9月~10月頃に実施します。
感染症にかかりやすい乳児に対しては内科健診を1ヶ月に1回の頻度で実施している園が多数です。

臨時健康診断

保育園が必要と判断した時に実施する健診です。
想定される状況としては次のものがあります。

  • 短い期間に多数の園児が体調不良を訴えた場合(感染症や食中毒の発生など)
  • 大きな災害や事件などに遭遇して身体的・心理的なケアが必要と考えられる場合

保育園の健康診断の検査項目と課題

学校保健安全法施行に基づく検査項目

定期健康診断の検査項目は、「学校保健安全法施行規則」第六条に定められています。

  1. 身長及び体重
  2. 栄養状態
  3. 脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態
  4. 視力及び聴力
  5. 眼の疾病及び異常の有無
  6. 耳鼻咽いん頭疾患及び皮膚疾患の有無
  7. 歯及び口腔くうの疾病及び異常の有無
  8. 結核の有無
  9. 心臓の疾病及び異常の有無
  10. 尿
  11. その他の疾病及び異常の有無

多くの検査項目がありますが、毎年すべてを実施する必要はありません。
検査項目ごとに対象となる学年が定められているからです。
結核検査は幼稚園は対象外となっているので、保育園でも実施は不要と考えられます。
また、以前は上記の項目に含まれていた「座高」と「寄生虫卵の有無」は平成26年の一部改定によって削除されました。
座高が削除された理由は、身長と体重をプロットした成長曲線を用いれば成長障害を発見したり発育を評価したりできるからです。
身長と体重の測定は保育園看護師が毎月実施する園がほとんどでしょう。
寄生虫卵の検査は検出率が低くなったため実施不要になりましたが、一定数の陽性者が存在する地域では検査や衛生教育の徹底が必要とされています。

参考:公益財団法人日本学校保健会「児童生徒等の健康診断マニュアル平成27年度改訂」
https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_H270030/index_h5.html#%E8%A1%A8%E7%B4%99

各検査項目を実施する際の課題

すべての検査項目を一度に実施することは難しく、診療科目を分けて健診日程を設定するのが現実的です。
上記の検査項目4~6にあたる眼科健診と耳鼻科健診は年1回の実施が目安となっています。
しかしながら、眼科や耳鼻科の専門医を嘱託医として設置している園は限られていることもあり、眼科健診と耳鼻科健診の実施率向上が定期健康診断の課題となっています。

保育園の健康診断をスムーズに行うポイント

子どもたちへの負担を軽減するために、保育士には効率よく健康診断を実施することが求められます。
健康診断をスムーズに行うための事前準備のポイントを3つ紹介します。

健康診断の流れを園全体や担任間で確認

嘱託医の到着に合わせて健診を開始できるよう当日のスケジュールを確認します。
子どもたちの準備に必要な時間を逆算して当日の保育内容を検討します。
また、先に健診を行っているクラスが次のクラスを呼びに来るなど、クラス間で調整することで円滑に健診を進めていきます。

子どもたちへの事前説明

健診前日までに子どもたちに健診の流れを説明し、当日の朝のお集まりの際にも確認します。
健診に対する不安を取り除き、子どもたち自身が見通しをもって動けるようにするためです。
健康診断の日程が近づいてきたら、お医者さんごっこをしたりお医者さんが出てくる絵本を読んだりしてお医者さんへの苦手意識を減らせるような環境を作っておくとよいでしょう。

保育園看護師との連携

健康診断の際には保育園看護師が嘱託医のそばで園児の情報を伝えたり記録したりします。
このため、健康状態などが気になる子どもがいたら事前に保育園看護師と情報共有しておきます。
嘱託医に確認したいことも一緒にメモにまとめておくと効率的です。
保育園看護師に伝えて順番を調整してもらいましょう。

健康診断結果の共有・発信方法

健康診断を実施した後は職員や保護者と情報共有できるよう記録をまとめます。

職員間の情報共有・管理

運動機能や精神面の発達に関して保育活動で注意すべき点があった場合、職員間で必要な配慮について検討します。
保護者からの要望などもあれば併せて共有しておきましょう。
健康診断の結果は個人情報にあたるため管理には注意を払う必要があります。
閲覧が済んだら机や棚の上に出したままにせず、鍵がかかる棚の中に片付けることを徹底しましょう。

保護者への情報発信

一人ひとりの健診の結果は、園独自のフォーマットや市販されている健康の記録ノートに記載して保護者に伝えます。
気になることや受診を勧める場合は担任や看護師から直接口頭でも説明します。
健診結果から把握できた園全体の子どもの健康状態について伝える場合は、まとめた統計データを「保健だより」に記載して発信しましょう。

保育園の健康診断は保育ICTシステム「うぇぶさくら」を活用して効率よく情報共有

園児の健康と安全を守り保育の質を向上させるためには、健康診断で把握できた子どもの健康および発育状況を職員間や保護者に確実かつスムーズに情報共有することが必要です。
そのための情報管理に活用できるのがICTシステムです。
ICTシステムに健康診断結果を登録することで、職員向けの園内資料だけでなく保護者向けの健康診断結果報告書も容易に作成できます。
健康の記録ノートを別途購入したり、園内用の結果表から保護者向けの記録ノートに転記したりする必要もありません。
保育園や幼稚園の先生の意見から生まれた総合保育支援システム「うぇぶさくら」も健康診断結果の登録機能を備えています。
うぇぶさくらでは、健康診断用と歯科検診用のテンプレートを用意しており別々に出力できます。
健康診断と歯科検診を同時に実施していない園に対応しており、健診内容に合わせた情報共有が可能です。

まとめ

保育園の健康診断は、子どもの健康状態を把握するために実施が義務付けられています。
健診の円滑な実施には健診前後での情報共有が欠かせません。
情報管理に活用できるのがICTシステムです。
うぇぶさくらの健康診断結果の登録機能では健診内容に合わせて園内向け・保護者向けのフォーマットで出力できるので、効率のよい情報共有を実現できます。

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