通勤手当と送迎バス、コストはどちらが安い?比較のシミュレーション【社員送迎バス活用シリーズ第5回】
従業員の送迎バス
2026/09/25 (更新日:2026/09/05)

【連載シリーズ 第5回/全8回】社員送迎バス活用シリーズ
第1回はこちら:社員送迎バスとは?導入メリットと運転手不足時代の確保のポイント
第2回はこちら:社員送迎バスのよくある不満、現場の改善ポイント
第3回はこちら:運転手不足時代の社員送迎バス、自社雇用かドライバー派遣か
第4回はこちら:社員送迎バスに必要な免許・法令をおさらい
社員送迎バスの導入を検討する際、多くの企業が気にするのが「今の通勤手当と比べて、コスト的にどうなのか」という点です。今回は、比較の考え方と、簡単なシミュレーション例をご紹介します。
通勤手当の一般的な仕組み
マイカー通勤の場合、多くの企業では通勤距離に応じたガソリン代相当額を通勤手当として支給しています。従業員数が多いほど、また通勤距離が長い従業員が多いほど、この支給総額は積み上がっていきます。加えて、ガソリン価格の変動によって、想定していた予算からずれが生じることもあります。
送迎バスの運行コストの内訳
一方、送迎バスの運行コストは、主に次の要素で構成されます。
- 車両の購入・リース費用、または委託費用
- 運転手の人件費、または派遣費用
- 燃料費・保険料・車検などの維持費
自社雇用・ドライバー派遣それぞれの費用感については、こちらの記事で紹介した料金相場も参考にしてください。
簡単なシミュレーション例
実際にどちらが有利になるかは、従業員数・通勤距離・車両規模によって大きく変わるため、一概には言えません。ここでは、考え方を掴むための簡易的な例をご紹介します(以下はあくまで一例であり、実際の金額は企業の状況によって異なります)。
例えば、最寄り駅から事業所まで送迎する形態を取っている、ある自動車部品メーカーのケースを考えてみます。最寄り駅から事業所までの距離があり、路線バスの本数が限られているエリアでは、従業員がタクシーや自家用車を使わざるを得ない場面が生じがちです。こうした場合、個々の交通費を実費精算するよりも、決まったルートを往復する送迎バスを1台運行する方が、総額を見通しやすくなるケースがあります。
比較する際は、次のような視点で試算してみることをおすすめします。
- 対象となる従業員の人数と、現在支給している交通費・通勤手当の総額
- 送迎バスを導入した場合の車両・運転手・燃料費の年間見込み額
- マイカー通勤に伴う駐車場の確保・整備コスト(駐車場を別途契約している場合)
- 採用力向上による、将来的な採用コストの削減効果(数値化は難しいものの、考慮に入れる価値があります)
コスト以外の視点も忘れずに
コスト比較は重要ですが、これまでの回で触れてきた「採用力の向上」「シフト制勤務者の通勤手段確保」「交通事故リスクの軽減」といった効果は、単純な金額換算が難しい価値です。コストだけでなく、こうした定性的なメリットもあわせて検討することをおすすめします。
次回は、人手不足の中で増えている外国人材の採用と、社員送迎バスの相性について見ていきます。
よくある質問
Q. 通勤手当と送迎バス、必ず送迎バスの方が安くなりますか?
いいえ、一概には言えません。従業員数・通勤距離・車両規模によって有利不利は変わります。現在の通勤手当総額と、送迎バスの運行コスト(車両・運転手・燃料費)を実際に試算して比較することが必要です。
Q. コスト比較で見落としがちな点はありますか?
採用力向上による将来的な採用コストの削減効果や、交通事故リスクの軽減など、単純な金額換算が難しい定性的なメリットです。コストだけでなく、こうした点もあわせて検討することをおすすめします。
Q. 送迎バスの運行コストは、何で構成されますか?
主に、車両の購入・リースまたは委託費用、運転手の人件費または派遣費用、燃料費・保険料・車検などの維持費で構成されます。
まとめ
- 通勤手当と送迎バスのコスト比較は、従業員数・通勤距離・車両規模によって結果が変わる
- 送迎バスの運行コストは、車両・運転手・維持費の3つが主な構成要素
- 駅から事業所までの送迎など、公共交通機関の便が限られるケースでは送迎バスが有利になりやすい
- 採用力向上や事故リスク軽減など、コストだけでは測れない効果もあわせて検討することが重要
この連載の記事一覧
- 第1回:社員送迎バスとは?導入メリットと運転手不足時代の確保のポイント
- 第3回:運転手不足時代の社員送迎バス、自社雇用かドライバー派遣か
- 第4回:社員送迎バスに必要な免許・法令をおさらい
- 第5回:通勤手当と送迎バス、コストはどちらが安い?比較のシミュレーション(この記事)
- 第6回:外国人材の採用と社員送迎バス(近日公開)
- 第7回:24時間稼働する工場・物流拠点の送迎、シフト制企業の運用ポイント(近日公開)
- 第8回:社員送迎バス、導入から運用開始までの流れ(近日公開)






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