【連載シリーズ 第2回/全7回】スクールバス導入にかかる費用相場と契約形態(自社保有 vs 運行委託)【私立中学・高校のスクールバス活用術】
スクールバス
2026/08/17 (更新日:2026/08/27)

【連載シリーズ 第2回/全7回】私立中学・高校のスクールバス活用術(第1回はこちら)
前回の記事では、私立中高がスクールバスを導入するメリットについて解説しました。とはいえ、実際に導入を検討する段階で気になるのはやはり費用です。この記事では、スクールバス運行にかかる主なコストの内訳と、「自社保有」「運行委託」それぞれの契約形態別の費用感を整理します。
スクールバス運行にかかる主なコスト
スクールバスの運行には、大きく分けて「車両費」「人件費」「運行管理・保守費」の3つのコストがかかります。
車両費
マイクロバス(定員27〜28名程度)を新車で購入する場合、標準ボディで700万〜800万円程度、ロングボディで1,000万〜1,100万円程度が相場です。中古車であれば400万〜500万円程度からあり、状態の良いものを選べば新車の半額前後に抑えることも可能です。購入以外にリースという選択肢もあり、車両代・保険・税金・金利などを含めた総額を月々の分割払いにできます。
人件費(運転手)
運転手の求人相場を調べたところ、雇用形態によって次のような幅がありました。
- 月給制:20万円台前半〜半ば程度(固定残業代を含む場合あり)
- 日給制:1万円台前半程度+交通費
- 時給制:1,400円〜2,100円程度(取得免許の種類や勤務地により変動)
大型二種免許が必要な案件は時給・日給ともにやや高めの傾向があり、運行委託会社各社とも「未経験歓迎」「シニア活躍中」を打ち出しているのが特徴です。免許取得支援制度を用意している会社もあり、業界全体としてドライバーの担い手不足を補う動きが進んでいます。
運行管理・保守費
車両の点検・車検・保険料に加え、運行ルートの管理や緊急時対応の体制構築にも一定のコストがかかります。自社で運行管理を行う場合は、運行管理者の配置や研修費用も見込んでおく必要があります。
自社保有と運行委託、それぞれの特徴
自社保有の場合
学校がバスを購入・維持し、運転手を直接雇用する方法です。車両費・人件費・保守費をすべて自校で負担する分、初期費用は大きくなりますが、長期的に見ると運行委託より総コストを抑えられる場合があります。また、運転手を学校側で直接管理できるため、生徒対応や緊急時のルール徹底がしやすい点もメリットです。
一方で、運転手の採用・教育、車両の保守管理、運行ルートの調整まで、すべてを学校側で担う必要があり、専任の運行管理担当者が必要になるケースが多くなります。
運行委託の場合
大新東、ジャパン・リリーフ、みつばモビリティといった大手運行受託会社、あるいは地元のバス会社などに、車両とドライバーの手配、運行管理までを一括して委託する方法です。採用や教育、車両整備の手間を学校側で抱える必要がなく、担当者の負担を大きく軽減できます。契約形態は月額固定制のほか、運行日数やルート数に応じた従量制など、会社によってさまざまです。
委託の場合、車両費・人件費・管理費がまとめて委託料に含まれるため、自社保有に比べて月々の支払い額が把握しやすいというメリットもあります。一方で、長期間利用し続けるとトータルコストは自社保有より高くなる傾向があるため、生徒数の見通しや運用年数を踏まえて比較検討することが大切です。
費用面で押さえておきたいポイント
自社保有・運行委託のどちらを選ぶ場合も、次の点を事前に確認しておくと、後々のトラブルや想定外のコスト増を防ぎやすくなります。
- 車両の維持費(車検・整備・保険)まで含めた総額で比較する
- 運転手の急な欠勤・退職時にどう対応するか(委託の場合は代替要員の有無を確認)
- ルートや利用者数の増減があった際、契約内容の見直しがしやすいか
運転手の採用・確保を自校で行うべきか、委託会社に任せるべきかという判断は、費用だけでなく管理体制の観点からも検討が必要です。この点については、次回の記事で詳しく取り上げます。
まとめ
- スクールバスの運行コストは、車両費・人件費・運行管理費の3つで構成される
- 自社保有は初期費用がかかる分、長期的なコストを抑えやすく、直接管理がしやすい
- 運行委託は初期負担が少なく、採用・管理の手間を軽減できるが、長期利用では総コストが割高になる傾向がある
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次回:「スクールバスの運転手、採用は自校で行うべき?業者に任せるべき?」(8月19日公開予定)






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